TVシリーズ「ONE PIECE」グランドライン突入編(62話~77話)|冒険の舞台は”偉大なる航路”へ!巨鯨との出会いや歓迎の島での陰謀を徹底解説

イーストブルーでの冒険を終え、ついに伝説の海「偉大なる航路(グランドライン)」へと突入した麦わらの一味。TVアニメ第62話から第77話にあたる「グランドライン突入編」では、常識が一切通用しないこの海で、新たな出会いや未知なる脅威が彼らを待ち受けます。

この記事では、後に続く壮大な物語への重要な布石が散りばめられた、グランドライン突入編のあらすじや、新たに登場する謎の組織について詳しく解説していきます。

ストーリー

「偉大なる航路」の入口であるリヴァース・マウンテンを越えた先には、イーストブルーとは比べ物にならないほどの、予測不可能な大冒険が待っていました。

双子岬と巨大クジラ(62話〜63話)

命懸けでリヴァース・マウンテンの激流を乗り越えた麦わらの一味。しかし、その出口で彼らを待ち受けていたのは、山のように巨大なクジラ「ラブーン」でした。ラブーンは「赤い土の大陸(レッドライン)」の壁に執拗に頭を打ち付け、体は傷だらけになっています。彼はかつて海へと旅立った海賊団の帰りを、この場所で50年間も待ち続けていたのです。灯台守の老人クロッカスからその悲しい事情を聞いたルフィは、ラブーンに喧嘩を売りつけます。それは、暴力ではなく「勝負の決着をつけるために、必ずここへ戻ってくる」という新たな約束を交わすための、彼なりの儀式でした。ラブーンの額に描かれた麦わらの一味の海賊旗は、再会を誓う固い絆の証となります。

歓迎の町ウイスキーピーク(64話〜67話)

ラブーンと別れ、記録指針(ログポース)が指し示す最初の島「ウイスキーピーク」に上陸した一行は、町中の人々から英雄のような大歓迎を受けます。盛大な宴に誘われ、酒やご馳走を前にルフィ、ウソップ、サンジはすっかり油断してしまいます。しかし、その歓迎は巧妙に仕組まれた罠でした。この町の正体は、秘密犯罪会社「バロックワークス」に所属する100人の賞金稼ぎたちが巣食うアジトだったのです。唯一その殺気に気づいていたゾロは、酔いつぶれた仲間たちをよそに、たった一人で大勢の賞金稼ぎたちを圧倒します。そこに現れたのは、バロックワークスの幹部エージェント、Mr.5とミス・バレンタイン。彼らが狙うミス・ウェンズデーこそ、国を乗っ取ろうとするバロックワークスの陰謀を突き止めるため、組織に潜入していたアラバスタ王国の王女、ネフェルタリ・ビビだったのです。

ルフィVSゾロと思わぬ仲間(68話〜69話)

ビビの護衛イカルスと共に、麦わらの一味は彼女を故郷アラバスタ王国まで送り届けることを決意します。しかし、事情を知らないルフィは、自分たちを騙した賞金稼ぎ(ビビ)を助けたゾロに激怒。「おれが斬ったのはお前らがもてなされた恩を仇で返そうとした連中だ」というゾロの言葉も届かず、食料を巡る些細なすれ違いから、二人は本気の決闘を始めてしまいます。船上で繰り広げられる船長と戦闘員の衝突は、ナミの怒りの鉄拳によってようやく収束。そんな中、バロックワークスの副社長を名乗る謎の女、ミス・オールサンデーがメリー号に現れ、不気味な警告とアラバスタへの永久指針(エターナルポース)を残して去っていくのでした。

太古の島リトルガーデン(70話〜77話)

次なる島「リトルガーデン」は、その名とは裏腹に、巨大な恐竜や原始的な生態系が広がる過酷な島でした。巨大な恐竜や古代生物が闊歩する中、一行が出会ったのは、100年もの間、互いの誇りを懸けて決闘を続けている二人の巨人族の戦士、”青鬼のドリー”と”赤鬼のブロギー”。ルフィとウソップは、彼らの誇り高い生き様に心からの尊敬の念を抱きます。しかし、ビビの首を狙うバロックワークスのオフィサーエージェント、Mr.3一味がその決闘に卑劣な罠を仕掛けます。ドリーとブロギーの神聖な戦いを汚されたことに激怒したルフィと、海の戦士の誇りを学んだウソップ、そしてカルーは、巨人たちを守るためにMr.3一味に立ち向かいます。

バロックワークスとは?

グランドライン突入編から、麦わらの一味の前に立ちはだかる謎の秘密犯罪会社。その目的や組織構造には多くの謎が隠されています。

組織の概要

社長であるMr.0(ミスター・ゼロ)の正体を完全に隠したまま、最終目的である「理想国家の建国」を目指す秘密犯罪会社です。表向きは賞金稼ぎや暗殺などを請け負っていますが、その裏ではアラバスタ王国の乗っ取り計画を着々と進めています。社員(エージェント)たちは互いにコードネームで呼び合い、幹部クラスでさえ社長の正体を知らないという徹底した秘密主義が特徴です。

この編で登場したエージェント

Mr.0

この時点では、その正体は一切不明。組織の頂点に君臨し、すべての指令を下す謎のボスとして存在が示唆されます。

ミス・オールサンデー(ニコ・ロビン)

Mr.0の直属のパートナーであり、組織の副社長。ウイスキーピーク脱出後、麦わらの一味の前に初めて姿を現し、その底知れない能力の一端を見せつけました。彼女の真の目的もまた謎に包まれています。

Mr.3 & ミス・ゴールデンウィーク

オフィサーエージェントの一人。悪魔の実「ドルドルの実」の能力者で、蝋(ろう)を自在に操り、敵を固めてしまいます。用意周到な策略家で、リトルガーデンでは巨人族の決闘を利用して麦わらの一味を追い詰めました。パートナーのミス・ゴールデンウィークは、絵の具で人の感情を操る「写実画家(カラーズトラップ)」という特殊な能力を使います。

Mr.5 & ミス・バレンタイン

同じくオフィサーエージェント。Mr.5は悪魔の実「ボムボムの実」の能力者で、自身の体や吐息など、あらゆるものを爆弾に変えることができます。ミス・バレンタインは「キロキロの実」の能力者で、体重を1キロから1万キロまで自在に変化させることが可能です。ウイスキーピークにて裏切り者であるビビの抹殺を試みましたが、ゾロに敗れ、任務に失敗しました。

まとめ

「グランドライン突入編」は、これまでの冒険とは危険度の次元が違う「偉大なる航路」の洗礼を、麦わらの一味が受ける重要なエピソードです。50年間も約束を信じ続けるクジラとの出会い、国の未来を憂う王女との共闘、そして100年間も誇りを守り続ける巨人族との友情。これらの出来事は、麦わらの一味をさらに成長させ、後に続く「アラバスタ編」という壮大な物語の幕開けを告げる、興奮と感動に満ちた冒険の序章なのです。

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